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— SUPPORT PAYMENTS

生活費や養育費を、
受け取りたい方へ。

別居してから、生活費を渡してもらえない。
離婚のときに養育費を決めなかった。決めたのに、途中から振り込まれなくなった。
時効や相手方の資力によって難しい場合もありますが、どの段階にあるかによって、使える手続は変わります。まずは、どれが使えるかを確かめさせてください。

あきらめる前に、一度だけ確かめさせてください。

— TWO KINDS

「婚姻費用」と「養育費」は、別のものです。

— 01

婚姻費用
(別居中の生活費)

夫婦は、その資産や収入などの事情に応じて、婚姻から生じる費用を分担することとされています。民法第760条

別居していても、離婚が成立するまでは夫婦です。ですから、収入の多い側は、少ない側の生活費(お子さまの分を含みます)を分担する義務を負います。

実務では、請求した時点より後の分について定められるのが原則とされています。その「請求した時点」は、家庭裁判所に調停を申し立てた月とされるのが通例ですが、それに先立って内容証明郵便などで請求していた場合には、その月とされることがあります。

ご事情を伺ったうえで、どの時点から求めうるかも含めてご説明します。

— 02

養育費
(離婚後の子の費用)

離婚するときは、子の監護に要する費用の分担を協議で定めるものとされ、その際は子の利益を最も優先して考慮しなければならないとされています。民法第766条第1項

また、父母は、その子が自己と同程度の生活を維持することができるよう扶養しなければならない、と定められています。民法第817条の12第1項

「相手に余裕があれば」ではありません。自分と同じ水準の暮らしを子にも、というのが法律の考え方です。

— NEW RULES

2026年4月から、制度が変わりました

2026.04 施行

2026年4月1日以後に協議離婚された方は、取決めがなくても請求できます

養育費の取決めをしないまま協議上の離婚をした場合、離婚の時から引き続きその子を主として監護している親は、もう一方に対して、離婚の日からお子さま1人につき月額2万円を請求できることとされました(法定養育費)。あくまで取決めができるまでの、つなぎの金額で、本来の養育費は、のちほど「金額は、どう決まるのか」でご説明する算定表などをもとに、別に定めることになります。民法第766条の3/令和7年法務省令第56号第2条

この制度は、施行日(2026年4月1日)より前に離婚された場合には適用されません。それ以前に離婚された方は、あらためて協議や調停で養育費を取り決めることになります。令和6年法律第33号附則第3条第2項

いつまで請求できるか、相手方が「支払えない」と主張した場合にどうなるか、婚姻の取消しや裁判上の離婚・認知の場合にどう扱われるかは、稿を改めてご説明します。

2026.04 施行

公正証書や調停調書がない段階でも、道が開ける場合があります

婚姻費用・養育費・扶養にあたる定期金の債権のうち、子の監護に要する費用として相当な額について、一般の先取特権が認められることになりました。その額はお子さま1人につき月額8万円が上限です。民法第306条第3号・第308条の2/令和7年法務省令第56号第1条

これまでは、調停調書や、強制執行を承諾する旨の文言が入った公正証書といった「債務名義」を用意することが出発点でした。この先取特権があると、それがない段階でも、相手方の財産を開示させる手続や、勤務先など給与に関する情報を取得する手続を申し立てられる場合があります。民事執行法第197条第2項・第206条第2項・第207条第2項

ただし、書面を出せば直ちに使える、というものではありません。いずれの手続にも申立ての要件があります。また、この先取特権が及ぶのは、施行日(2026年4月1日)以後に生じた各期の分に限られます。それより前の未払い分については、これまでどおり債務名義が必要です。令和6年法律第33号附則第3条第1項

どの手続を、どの順序で申し立てるか。それぞれの要件を満たすかどうかも含めて、お手元の資料を拝見して、道すじを組み立てます。

— IF UNPAID

払ってもらえないときに、できること

以下の多くは、調停調書・審判書や、強制執行を承諾する旨の文言が入った公正証書といった「債務名義」があることが前提です。債務名義がない場合でも、前の項目でご説明した先取特権によって進められることがあります。

  • 給与の差押え。通常の債権では原則として給与の4分の1までですが、婚姻費用や養育費などの場合は2分の1まで差し押さえられるとされています。高額の給与の場合には、これと異なる扱いになります。民事執行法第152条第3項
  • 将来の分もまとめて。一部でも不履行があれば、まだ支払期限が来ていない将来の分についても差押えを始められることもあります。毎月申し立て直す必要はありません。ただし、これができるのは給与や家賃収入のように継続して支払われるものに限られます。預貯金は、支払期限が来ている未払い分しか差し押さえられません。民事執行法第151条の2
  • 相手方の勤務先や財産を調べる。裁判所を通じて、勤務先の情報や、預貯金などの情報を取得する手続があります。それぞれ申立ての要件が定められています。勤務先=民事執行法第206条/預貯金等=第207条/財産開示=第196条以下
  • 間接強制。支払わない場合に一定額を上乗せして課すことで、支払を促す方法です。ただし、債務名義が必要で、相手方が支払能力を欠く場合などには使えません。また、決定が出ても、それだけでお金が回収されるわけではありません。実際に取るには、別途差押えが必要になることがあります。民事執行法第167条の15
  • 家庭裁判所からの履行勧告。調停や審判などで決まったことが守られない場合に、裁判所から相手方に履行を促してもらう方法です。ただし、強制力はありません。また、差押えの前にこれを経なければならない、というものでもありません。

どの方法が適しているかは、取決めの有無や形式、相手方の就労状況、これまでの経緯によって変わります。使える手が一つとは限りませんし、順番にも意味があります。

なお、古い未払い分については、時効によって請求できなくなっている場合があります。取決めの仕方やその後のやりとりによって扱いが変わりますので、期間が空いている場合は、どこまで請求できるのかを確かめるところから始めます。

— AMOUNT

金額は、どう決まるのか。

婚姻費用も養育費も、双方の収入、お子さまの人数と年齢をもとに、家庭裁判所で用いられている算定表を目安として検討するのが一般的です。

もっとも、算定表はあくまで出発点です。私立学校の学費、持病や障害に伴う費用、どちらが住居に住み続けるかといった事情によって、修正が必要になることがあります。「表に当てはめて終わり」ではありません。

いつまで支払われるかも、取決めの内容によります。前の項目でご説明した法定養育費は、協議や審判で本来の養育費が定まるまでのもので、長くてもお子さまが成年に達する日までです。これに対し、協議や調停で定める本来の養育費は、お子さまの進学や自立の見込みなどを踏まえて、大学卒業までとするなど、別に定めることができます。

また、いったん決めた後でも、事情が変われば変更を求めること自体はできます。ただし、事情が変われば自動的に金額が変わるわけではなく、あらためて当事者間で合意するか、家庭裁判所の調停・審判で定め直す必要があります。養育費=民法第766条第3項/扶養料=第880条

— FLOW

決まるまでの道すじ

  1. STEP 01

    話し合い(協議)

    まずは当事者間の話し合いです。まとまった場合は、後で争いにならないよう、書面にしておくことをお勧めします。

    とくに、支払われなくなったときにそのまま差押えへ進めるようにしておきたいのであれば、金額や支払期限をはっきり定めたうえで、強制執行を承諾する旨の文言(強制執行認諾文言)を入れた公正証書にしておくのが確実です。ふつうの合意書や、その文言のない公正証書は、それ自体では差押えの根拠になりません。

    もっとも、2026年4月以後に生じた分については、前にご説明した先取特権によって、公正証書や調停調書がなくても差押えへ進める道があります。ただしお子さま1人につき月8万円が上限です。相手方の勤務先や口座が分からず、それを調べる手続(財産開示・情報取得)から始める場合には、前にご説明した要件があります。上限を超える部分や、2026年3月以前の分については、やはり債務名義が必要です。取決めを書面にしておく意味は、その点で今も変わりません。

  2. STEP 02

    家庭裁判所の調停

    話し合いがまとまらない、そもそも話ができないという場合は、家庭裁判所に調停を申し立てます。調停委員が双方から交互にお話を伺う形で進み、待合室も申立人・相手方で分かれています。

    婚姻費用については、申立ての時期が対象となる期間に関わってきます。この点も含めて、ご相談の際にご説明します。

  3. STEP 03

    審判

    調停がまとまらない場合は、家庭裁判所が審判で判断します。婚姻費用=家事事件手続法別表第二の2項/養育費=民法第766条第2項/扶養=第879条

  4. STEP 04

    それでも支払われないとき

    履行勧告、間接強制、差押えへ進みます。前の項目でご説明した手続です。

— FAQ

よくいただくご質問

Q.離婚のときに養育費を決めませんでした。今からでも請求できますか?
A.

請求できますが、進め方は離婚された時期によって変わります

2026年4月1日以後に協議離婚された場合は、取決めがなくても法定養育費(お子さま1人につき月2万円)を請求できます。これは離婚の日から発生します。

それより前に離婚された場合、この制度は適用されません。あらためて協議や調停で取り決めることになります。この場合、過去の分をどこまでさかのぼれるかは事案ごとの判断になり、実務では請求の意思をはっきり示した時点(調停の申立てなど)より後の分が中心になることが多いとされています。離婚の時まで当然にさかのぼれるわけではありません。

どちらにあたるか、何が使えるかを整理しますので、まずは状況をお聞かせください。

Q.相手がどこで働いているのか分かりません。
A.

裁判所を通じて、勤務先など給与に関する情報を取得する手続があります。調停調書や強制執行認諾文言付きの公正証書などの「債務名義」がある場合のほか、2026年4月からは、先取特権を証する文書によって申し立てられる場合もあります。

ただし、いずれの場合もすぐに申し立てられるわけではありません。原則として、その前3年以内に財産開示の期日が実施されていることが必要です。つまり、財産開示から順に踏んでいくことになります。

これに対し、預貯金などの口座に関する情報は、財産開示を経ていなくても申し立てられます。口座が分かっているかどうかで、進む順序が変わります。

何から始めるべきかは資料の状況によりますので、お手元にあるものをお持ちのうえ、ご相談ください。

Q.相手が「払えない」と言っています。
A.

本当に支払能力がないのか、それとも支払を避けているのかで、進め方は変わります。収入や資産の状況を確かめる手続もありますので、言い分をそのまま受け入れる前に、一度ご相談ください。

Q.相手と直接やりとりしたくありません。
A.

調停は、調停委員が双方から交互にお話を伺う形で進みます。待合室も分かれています。

ただし、期日の終了時に、双方そろって次回の予定などを確認する運用をとる裁判所もあります。必ずそうなるわけではなく、同席を望まないときは、その旨をお伝えして断ることもできます。顔を合わせることに支障がある事情がある場合は、あらかじめ裁判所に申し出ておくことができます。出頭時間や待合室の調整をお願いすることも可能です。ご依頼いただいた場合は、この申し出も弁護士が行います。

また、ご依頼後は、相手方との連絡の窓口も弁護士が引き受けます。

Q.まだ離婚するかどうか決めていません。
A.

決めていなくて構いません。別居中の生活費(婚姻費用)は、離婚するかどうかとは別に請求できます。むしろ、生活の見通しが立ってから離婚のことを考えたほうがよい場合も多くあります。

Q.費用が心配です。
A.

初回のご相談は30分5,500円(税込)です。ご依頼いただく場合の着手金・報酬金は、初回のご面談で、見通しとあわせてご説明します。ご依頼のご判断は、費用にご納得いただいてからで結構です。

まずは、状況を
聞かせてください。

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お手元に資料が何もなくても、お話を伺うことはできます。

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